第3回竜王戦決勝戦解説
こんにちは。ナインです。
あの決勝戦で僕がどんなことを考えていたのか、普段対戦する上でどんなことを考えているのかを書いていこうと思います。かなり長文となりますがお付き合いいただけたら幸いです。
まずはお互いのパーティ
ナイン
詳しくはこちら→第3回竜王戦使用構築 イベルクチート改 - nine_poke’s diary
けーすけさん
まずけーすけさんのパーティを初めて見て思った感想は「なんだこれ?」でした。
自分としてはレックウザかイベルタルが勝ち残ると予想していたため伝説枠がルナアーラであり、テンプレ構成のポケモンが一匹もいないということに驚きました。
そしてこのパーティに勝つための選出を考えたとき、どうあがいても僕が詰んでることに気付きました。僕のパーティは有利対面を作り、通りのいい高火力の技で相手のサイクルを崩し、数的有利を取って残りのポケモンで詰めていく構築だったのですが僕の崩し枠のポケモンがほぼ全て止められることに気付いたのです。
イベルタル→チョッキコケコで止まる。
カプ・コケコ→マンムーで止まる。
というかスカーフマンムーがゲロい
またバシャーモのバトン展開もパーティに組み込まれていてバシャの爪とぎバトンからのルナアーラの催眠術に僕のパーティでは誰も対応できません。バシャバトンで来るのかスカーフマンムーを通していくのかパーティを見ただけではわからず、両方を意識した立ち回りが必要となるため苦しい試合になると予想されました。
第1試合目
選出
相手のバトン展開を重く見た選出
初手 テテフorコケコ+バシャ―モ+ルナアーラという選出を予想しました。
そのためコケコとテテフに強いアーゴヨン先発
テテフは襷を持ってますが襷まで削ってイベルで上から殴れば問題ないと考えました。
考えていた戦術としては
アーゴヨンでコケコを倒すorテテフを襷まで削る
↓
イベルを選出、テテフを倒し出てくるバシャをデスウイングで削る(相手のバシャは慎重個体なので余裕で耐える)。
バトン際にルナアーラを悪zで倒すというルートを考えていました。
かなり不利な択となりますが勝つためにはこれしかないと考えました。
クチートはアーゴヨン受けとしてスカーフマンムーを選出された際の引き先です。
スカーフマンムーを選出されたとしてもコケコorテテフ+マンムー+ルナアーラという選出ならアーゴヨンで初手コケコを倒すorテテフを襷まで削る→イベル選出、テテフを倒す、マンムーが出てきたらつらら読みでクチート退きで勝てると考えていました。
ここでけーすけさんの選出を見てみましょう。
まさかの伝説なし且つテテフとコケコ両選出
僕はテテフかコケコのどちらか一体しか出てこないとと考えていたため完全に意表を突かれた形になります。
そのためイベルをコケコで受けられた後のリカバリーが出来ずに一方的に負けることになりました。これはけーすけさんが完全に上手でしたね。
2試合目
選出
2試合目は相手の1試合目の選出からこちらの滅びゲンガーを警戒してバトンを出してこないと予想。そこでバトンへの警戒度を下げ、重いスカーフマンムーとチョッキコケコへの対策を厚めに選出を考えました。
初手は相手の初手テテフに対応できるイベルタル、コケコへの退き先としてのアーゴヨン、イベルタルとスカーフマンムー対面の退き先としてのクチート。
この試合はとにかく無理やりでもクチートでマンムーかコケコを落としてイベルかアーゴヨンを通していくルートを考えていました。
そして相手の選出
初手マンムー イベルタル対面は有利不利が微妙な対面ですが僕にとっては美味しい対面でした。ここで相手がとる行動としてはつららばりでの突っ張りかコケコ退きです。そこで自分はクチート退きを選択しました。
その理由としては相手がどちらの行動をしてもクチートでマンムーかコケコを落とすという選出段階で考えていた勝ち筋をとることができるからです。つららばりなら拘りロックし、クチートの受け先がいないためマンムーか裏のポケモンを捨てるしかない、コケコ引きでもクチートの受け先がいないためコケコか裏のポケモンを捨てるしかない。このように相手がどんな行動をとってもこちらがアドバンテージを得る事が出来ます。ここで相手が地震を押して来たら負けますが、イベルタルが突っ張ってくることも考えられる対面でそんな強気の選択はできないと判断しました。
それ以降は初手で得たアドバンテージを生かし、残りのポケモンで詰めていくことができました。クチートがつららばりを耐えましたがあそこでクチートが落ちていたところで
アーゴヨン選出、流星群→マンムー落とす→ジュペッタをイベルで倒して勝ち
↓
相手ジュペッタ退き ジュペッタ落ちる→流星群外した場合はイベル引き→ジュペッタと相打ち→アーゴヨンの流星で勝ち(交代読み交代してきたら)
(H振りジュペッタに流星群が101.7%〜119.8%の確1)
↓
↓
イベル出す つららばり耐えたらふいうち+アーゴヨンのヘドウェで勝ち
耐えなかったらアーゴヨンの流星群で勝ち
このようにアーゴヨンが流星群を当ててさえくれれば勝ててました。
この試合はクチートでコケコを落とせたのが勝因ですね。
3試合目
選出
2戦目で相手はクチートに崩されることが分かったはずなので今度こそバシャバトンが
来ると予想。そこで、攻撃技のないバシャーモに一方的に有利な滅びゲンガーを選出。ルナアーラ対策とスカーフマンムーの地震をゲンガーで拘りロックした後の引き先としてイベルタル。コケコ対策とマンムーを上から殴れるアーゴヨンという選出。
そして相手の選出
また予想を外しましたね…おそらくですが初手クチートを警戒してのz持ちルナアーラ先発だったのではないかと思います。
まずこちらの一手目はゲンガーを失うとマンムーのつららでイベルタルとアーゴヨンの2体を倒されてしまうのと、ゲンガーのHPを削りたくなかったためルナアーラのz技読みで守らずにイベルタルへ交代。
しかし、相手の一手目はゲンガーに有利なスカーフマンムー退きでした。
ここでイベルタルとマンムーの予期せぬ対面ができてしまいました。
こちらとしては退くことができないのでつららばりでイベルタルが死なないことを祈って悪zを選択。
相手はイベルタルを受けにチョッキコケコに交代。hpが半分程度削れる。
次の手、こちらはアーゴヨンに退くためにとんぼ返りを選択
(ここでアーゴヨン退き→ヘドウェ→マンムー退きとされたらマンムーのつららが受からなくて負けてしまうのでコケコとアーゴヨンの対面で流星群打つつもりでした。)
相手はおそらくこちらのアーゴヨンかゲンガーに退き読みのエレキネットを選択
ここで予想外が発生しました。僕は1戦目でイベルがコケコの上を取っていたため先行でとんぼがえりをするつもりでしたが、実際は同速で今回は後攻になりました。
後攻とんぼ返りになったことでゲンガーを無償降臨できるためHPの削れたコケコを落とすためにゲンガーを選出しました。残りHP的に落とせるか微妙でしたがここでコケコを落とせなくてもアーゴヨン退きからのとんぼ返りでマンムーに隙を見せずにコケコを落とせるため落とせたら儲けものくらいの気持ちで出しました。
そしてゲンガーとマンムーの対面守るでつららばりを固定して道連れ。
ゲンガーがつららばりで落ちていたらアーゴヨンの流星群でマンムー削り→イベルのふいうち→ルナアーラを悪波で怯ませるor急所しか勝ち筋はなかったです。
相手はhp満タンのルナアーラ
問題のシーンですね。twitterでも述べましたがここはアーゴヨンでファントムガードをはがしてイベルタルで勝ちだと思っていました。しかし、アーゴヨンを選出してからルナアーラが瞑想を持っていることを思い出し、瞑想ガン積み読みでとんぼ返りを選択しました。
ちなみに安定行動はイベルタルの悪波でルナアーラを削り、アーゴヨンでとどめです。
この場面は勝ち急いでしまったとしか言えません。僕は普段からポケモン対戦をする上で選択を決めた後本当でこれでいいのか?もっといい手があるのではないか?と自問自答をすることを心掛けているのですがあの場面では完全に忘れていました。
最後は僕のミスによってできたチャンスを逃さず掴み取りけーすけさんの優勝という形となりました。
もう2~3回くらい言った気がしますが改めてけーすけさん優勝おめでとうございます。 構築からして僕が負けていました。あの一風変わった構築で決勝戦まで進出し、最後まで勝ちを諦めなかったけーすけさんこそ第3回竜王の称号は相応しいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
TSのコメントなど見てると僕の行動の意図などが伝わってなさそうだったので今回この記事を書かせていただきました。少しでもポケモン対戦をする上で考え方の参考などにしていただけたら幸いです。
何か質問等ありましたらコメントか@nine_pokeまでどうぞ